CREATION

CONCEPT

高度化する社会には、「進化するもの」と「残すべきもの」があります。そして、ファッションの世界において「残すべきもの」とは日本の伝統と文化です。
昔からの「カタチ」、「素材」、「色」、そして「技術」、それは日本の文化であり日本には伝統的な素晴らしいものが沢山あります。その「カタチ」、「素材」、「色」等をモダンな感性と様々な「技術」によって自分の服づくりの中に取り入れてきました。ある時は昔ながらの手法を生かし、ある時は最新のテクノロジーを使って。それをクロスオーバーと表現します。日本人が歴史とともに育み、現代に残るものは今後も世界に通用するものと信じます。

京都は日本の文化と伝統の宝庫であるだけではなく、伝統的な技術を持つ職人の宝庫でもあります。私は以前より、その職人とコラボレートして創作活動を行ってきました。近年、その京都に住まいとアトリエを移転し、素晴らしい技術を持つ職人と緊密な関係を持ち、更にハイテクノロジーを使って、日本の伝統とモダンさがバランス良く融合した新しい“Japan Style”を目指しています。

私の服づくりの原点(コンセプト)は、「心と身体をやさしく包む」こと、それを新しいカタチにしてファッション文化として表現することです。伝統的な「残すべきもの」と進化する「テクノロジー」を使い、コンセプトに沿った服づくりを続けていきたいと考えています。デザイナーとして、「自然との共存」、「伝統と技術の共存」、そして「遊びと機能の共存」を目指しています。そして、それを「クロスオーバー」、「共存」、「融合」と捉えて新しいモノをクリエイトします。世の中は、今後益々高度情報化社会となり、デジタルの力がそれを牽引していくでしょう。ナチュラルなものを大切にしながら、テクノロジーとも正面から向き合う。どこまで思い通りになるかは分かりませんが、これからも挑戦していきたいと思います。

近年、経済優先社会の中で人と自然が共存すべき本来あるべき姿が壊れて著しい環境の変化が起こっています。もう一度、自然と共存するエコロジーなスタイルを取り戻してサスティナブルな循環型社会を目指すことが大切だと思います。自然との共存をベースに置く日本の伝統文化を生かした高度な再生デザインを進めようと思います。

菅井 英子

ブランド

COROMO by DECO SUGAI

日本の伝統と文化を軸に、ニューヨークでの生活体験から生まれる大胆なデザインと個性的なテキスタイルによって、独特のモダンな感性が溢れるデザイン。独創的な友禅デニムなどオリジナル性の強いテキスタイルによるスポーティでエレガントなアクティブに働く女性のコーディネイトと西陣織等の伝統素材をモダンにアレンジした新しいクチュールラインを提案。デザインコンセプトは、和と洋、平面と立体、エコロジーとテクノロジー、機能と遊び等、相反するモノのクロスオーバー(融合)。服作りのコンセプトは「心と身体をやさしく包む」。
環境問題が浮上し、サスティナブルな新時代に向けて「クリーン&グリーンズ」というコンセプトブランドを立ち上げたが、それと連動して自然と共にという生き方を反映するモノづくりを指向している。

+D by DECO SUGAI

ショップチャンネルとのコラボブランド。
新しい時代のサスティナブルな環境下で、女性がアクティブでビビッドな新しい生き方が出来るファッションを指向している。着やすいシルエットで汎用性があり、オケイジョン対応が可能な様々な着方が楽しめる。コンセプトはファーストブランドのCOROMO by DECO SUGAIを踏襲して和と洋、平面と立体、エコロジーとテクノロジー、機能と遊び等、相反するモノのクロスオーバー(融合)。スポーティ&エレガンス、カジュアル&フェミニン、ナチュラル&ファンクション等、様々な対峙する要素が融合したスタイル。これからの新しい働き方をする大人の女性のためのちょっとトレンディなバランスの良いデザイン。 InでもOutでも日常を豊かにするクォリティの高いファッションをお届けします。

CLEAN & GREENS ( C&Gs )

ブランド名は清潔・清浄を意味する「クリーン」、安全とエコのイメージを持つ「グリーン」が起源。環境問題が大きく浮上する中で、新型ウイルス感染症の流行が重なり、新しいライフスタイルが生まれる。
それに対応した強い制菌、抗ウイルス効果があり、サスティナブルな社会に相応しい「蘇る」をキーワードにリサイクル、再生素材を使用したデザイン性の高い製品づくりを目指す。清浄性と快適性を極めた機能的で心地良いファッションを提供する。
また、デザイン面でも「和と洋」、「伝統と現代」、「エコロジーとテクノロジー」等、クロスオーバーの考え方が生かされ、再生(グリーン)に繋がっている。そして、「ファッション&ファンクション」の考え方が生かされている。

パリのショールームにて